前々から「叱るとは何なのか?」、「本当に親はこどもを叱るべきなのか?」に疑問を持っていたので思い切って、叱らない一週間を過ごしてみました。その結果を書いていこうと思います。
まずは「叱る」の言葉の意味から理解していきましょう。
叱る
1. (目下の者に対して)相手のよくない言動をとがめて、強い態度で責める。
weblio辞書
2. 怒る。
3. 陰で悪口を言う。
もしかしたら、昔は叱るは立派な親の務めだったのかもしれませんが、現代においてはこの説明だけ見ると親が叱ることによる子供への悪影響の方が心配されます。もし、大人同士でこの態度をとられたら宣戦布告と同じです。個人的には子供たちを一個人として接したいと考えていますので、叱ることは極力避けたいと思います。
なぜ「叱らない」を思いついたのか?
現在、ウチには4歳と6歳の2人の息子がいます。この時期は活発に動き回るし、言葉もたくさん話します。しかし、まだまだ善悪の区別や危険な事を理解するには幼すぎるため、注意をうながす状況が多々あります。その状況で注意を聞いてほしいと思い、叱っていたのですが子供が言うことを聞いた試しはありません。どうしたら良いか考えた挙句、「一週間叱らない」を試してみようと思いつきました。
叱らないルール
叱らないと言っても仏のように過ごせないのでマイルールを設定しました。
- 話をするときは子供の目を見て話す
- 声は会話のトーンで話す
- もし大きな声などを出したらノートに書き出す
1番目は子供に対する態度を人間同士の会話にするためのルールです。大人同士で絶対しないのに、子供と会話しているときは携帯を見ながら話したり、料理しながら話したりすることが実は多いです。
2番目は大人同士でもやってしまう可能性がありますが、丁寧な言葉を使っていても、声のトーンで威圧的な態度で子供の行動をコントロールしようとすることがあります。
このルールで重要なのが3番目です。じつは叱ってしまうことは人間なのでそれ自体が問題ではありません。問題なのは自分がどのように叱っているか自分自身が理解していないことにあります。これはダイエットと一緒で、何をどれだけ食べているか理解していないのに痩せたいと言っているのと同じです。ノートには状況、感情、言動の3つの事を書きます。
例)
- 状況:喧嘩したあと長男がイライラしながらお父さんを殴ってきた
- 感情:イラッとした
- 言動:「何でお父さんを殴るんだよ!」と大声を出した
叱る代わりに…
現在のコロナ禍において兄弟喧嘩の仲裁に入ることが多くなります。その場合に、どのように親が接するべきかを考えた結果、それぞれの主張を聞く役に徹することに決めました。具体的には、
- 何があったかを聞く
- 本人に意見を言ってもらう
- 親が本人の言葉をリピートする
これを二人の意見を出し切るまで繰り返します。そして最後に「そうか」と言ってその場を去ります。親の意見は挟みません、善悪の判断もしません、正誤の判断もしません。ただ二人の主張を聞く役となるだけです。
アドラー心理学を読んでおく
実行する前に、アドラー心理学の内容を頭に入れておくとスムーズに叱らないウィークを実行できると思いますので、「嫌われる勇気」岸見一郎、古賀史健 著を読んでおきましょう。
本書を読んでおくと、「子供が何を目的として挑発してくるのか?」、「親が口出すべきか?」など状況に対して客観的な視点を持っておけます。(ぜひ下のリンクからご購入ください。)
一週間やってみた感想
気持ちが楽
叱るのが苦手なので、親の務めと思ってイヤイヤ叱っていましたが、今は子供たちの意見を出させるだけの作業になったのですごく気持ちが楽になりました。
子供たちのイライラが減った?
何となくですが、子供たちがお互いに話を聞く姿勢で接し始めた気がします。その影響か子供たち自身がイライラしなくなった気がします。
自分のダークサイド
ノートに残した自分の行動に驚愕しました。自分の子供にひどい態度で罵詈雑言を投げつけていました。もはや別人であってくれと思ったほどでした。しかし、このノートは自分を律するきっかけになり日々の改善を行えた気がします。
自分のパターン
自分がいつイライラしているのかわかるようになりました。私の場合は2つ判明しました。1つ目はお腹が空いている時、朝昼晩のご飯前に異様にイライラしていることがわかりました。2つ目は仕事に集中したい時、これは今後の課題で改善方法を考えていこうと思います。
まだ一週間だけですが良い影響が確認できたので今後も続けていこうと思います。子供の叱り方がわからない、イライラしてしまう、子供がいう事を聞かないという方はアドラー心理学の「嫌われる勇気」岸見一郎、古賀史健 著を以下リンクから購入し、一読してから、叱らないノートを試してみてください。