テレビにおける「マスクをしていない人を探す」粗探しの報道や、ツイッターの「正義感を前面に押し出した発言」について、何が原因でそのような状態になるのか気になったので少し調べてみました。
日本における正義の立ち位置
アメリカの映画やコミックでは、ヒーローはお金持ちや特別な才能を持っているので、それを一般市民に分け与えるというのが当然の正義として描かれています。話の中には悪が登場しますが、この行為自体が正義と解釈されています。
一方、日本においては悪を退治するのが正義と認識されています。つまり、悪と正義が一対になっていて、悪がいないと正義が成り立ちません。
報道やツイッター発言の違和感は、悪への攻撃をすることで正義としている点です。
コロナ報道の初期で「池袋の居酒屋に埼玉県人が11人も居ました」と言っていましたが、その報道をすることの正義はどこにも存在せず、もはや「翔んで埼玉」を報道番組で流しているだけになってしまっています。
正義と主義
1971年にジョン・ロールズによって著された『正義論』によって自分自身の価値判断を押し付けるのではなく、学問的に説得力のある形で、社会にとってふさわしい「正義」について語れるようになってきたので、現代哲学で正義論の議論が活発になりつつあるそうです。

話を掘り下げるために、ここでは分かりやすく4つの主義をスーパーざっくり書いておきます。(専門家ではないので苦情は受け付けませんが、丁寧な解説があれば教えてください。)
自由主義(リベラリズム):発言の自由や、経済的自由があり、選挙で政治の代表を選べる。国が税金を徴収して福祉を提供する富の再分配は必要と考えている。
完全自由主義(リベタリアニズム):発言や経済的自由を重視し、個人の自由を最大限に主張している。国の税金を徴収すること自体を自由の侵害と認識して、再分配は不要と考えている。
集団主義(グループイズム):個人よりも集団に価値を置く思想や、その傾向。ある程度が自由はあったり、無かったり、状況によっては法律とかルールより集団の事を考えろという空気が流れる。
共同体主義(コミュニタリアニズム):個人的な政治や経済の自由を持ちつつ、共同体としての共通の価値を重んじる。個人の自由や税金などはバランスを見て考える。

先ほどのアメリカのヒーローは自由主義に相当する(であろう)正義のあり方です。すごい力を自分の自由のために使うわけではなく、力の無い人に還元するのが当然である。
逆にアメリカの悪は完全自由主義者の「自分の思想や私欲のために何をしても自由でしょ?」に見えます。(大抵は、弱者が悪になって「弱者の僕を助けなかったじゃ無いか!」という逆恨みを主張している気がします)
日本人のテレビやアニメは、悪いということを主張しているが、まだ法律を犯していない良くわからない悪が登場します。簡単にいうと、世界征服とかはしたいけど、政治的主張や主義が存在しない感じです。
(自分で何を書いているのか不明になりそうですが…)
何なら、正義役が先に不法侵入、銃刀法違反など軽犯罪を犯しているケースも多い気がします。
報道やツイッターの正義への違和感
話を報道やツイッターに戻すと、正義と考えられているのは、「常識的に考えてこうあるべき」という集団主義や共同体主義に似ているような、法律や明文化されていない主義です。(ちょっと語弊があるけれども…)
コロナ禍での行列に関して、法律や契約書やお店の利用規約に同意しているわけでは無いのに非難される。しかし、何となく正当化されているような気がする。「感染のリスクがあるから、行列に並んでいる人たちは悪い人なんです。これを報道している私たちは正義でしょ?」
これは報道だけでなく、ツイッターでも「私の意見はあなたより正しいのだから、相手がどうなろうと知ったこっちゃ無い!」という発言でも見受けられます。
しかし、明文化されていない正義を主張すると、主義が異なる人にとっては謎ルールの押しつけになってしまいます。
肩の力を抜いてみるのはいかがでしょうか?
効率的な議論のために目的を確認すると、議論に入る前に意見を聞いてもらえない事があります。
しかし、お互いを良く理解するためにも、お互いの主義、主張や目的を確認し議論出来たら、実のある結果を得られるような気がします。
もう少しお互いに肩の力を抜きましょう。
是々非々
まあ、そんなこんなで何かを主張するなら、現実的な話になるように自分の立ち位置を十分に考えて発言をすべきだと思うんです。
お互いの話が合わない時でも、傾聴し合って「是々非々だね。」で終わってもいいと思うんです。
締まりのない感じになりしたが、個人個人が考えて議論ができるような社会が子供たちに残ればいいなと思います。
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ーおしまいー