マンガでわかるシリーズを読んでから読みました。内容が細かく、一つのテーマごとに文章と絵を織り混ぜて説明していて、確かに面白くてよくわかります。
読みやすさ:お役立ち度: 勇気づけ力:
内容紹介
嫌われてもいい。「自分らしさ」をわすれるなと説いたアドラー心理学。
「なぜ(Why?)」ではなく、「どうしたら(How to?)」が人を育む。人は誰しも、何らかの劣等感を持っている。劣等感の克服には、「目標」が必要。「目標」の達成には、「勇気づけ」が力になる。人は認められて、自立への第一歩を踏み出す。
著者紹介
星 一郎
日本アドラー心理学会公認心理療法士。1941年東京生まれ。東京学芸大学卒。都立梅ヶ丘病院精神科心理主任技術員を経て、都立中部精神保健福祉センター勤務。その後、財団法人精神医学研究所兼務研究員、日本アドラー心理学会評議員などを歴任し、現在、子育てボランティア団体「わいわいギルド」代表のほか、IP心理教育研究所所長を務める。アドラー心理学を取り入れた子育てセラピストの第一人者
目次
1章 アドラーの送った人生
2章 人は目的を遂げるために生きる
3章 すべての悩みは対人関係の中にある
4章 生き方を決める「ライフスタイル」
5章 「劣等感」は幸福の鍵にもなる
6章 「育てる」ことと「教える」こと
7章 アドラー心理学のセラピーとカウンセリング
アドラーの生い立ち
アドラーは1870年2月7日にオーストリアのウィーン郊外で8人兄弟の次男として生まれました。
幼少時代は2歳の頃にくる病にかかり、全身を包帯に巻かれた虚弱児として過ごし、3〜4歳の頃、朝起きると一緒の部屋で寝ていた弟が亡くなっていました。また、5歳で肺炎にかかった時に医師に死の宣告をされています。こうした体験からアドラーは死への畏怖を抱くようになり、医師を目指します。
第一次世界大戦の前後で精神分析の祖であるジークムント・フロイトと出会います。
患者と医師が対等で友好的な関係を築けるような独自のカウンセリング手法を確立し、診察のかたわら心理学の人材育成を行いました。その教育理論と実践的な革命はヨーロッパ諸国やアメリカでも高い関心を呼ぶようになります。
1930年以降、ヨーロッパにおけるユダヤ人迫害の影響で渡米します。
その後、講演のための旅行中1937年にイギリスで心臓発作に倒れます。
未来を考えることでどんな人でも活躍できる!
そんなアドラーが体系化した心理学なので、目的論という未来志向が強く、また劣等感こそが人を成長させるという考えも持ち合わせています。
目的論:「何が目的でその行動をしたのか?」
通常トラウマとかは「何が原因でそれをしたのか」と考えてしまいます(原因論)が、アドラーは目的を考えるようにしました。
例えば、「なぜダイエットしたのか?」の回答は目的論と原因論で異なります。
原因論「太っていることでバカにされたから」
目的論「痩せて自分に自信を持ちたい」
この答えを見るだけでもアドラー心理学が未来志向でポジティブなのが分かりますね。
アドラーは自分の経験から『器官劣等性(身体ハンディキャップ)』の論文を書いており、人は心理的に器官の劣等性を克服する行動をとるという考え方にあります。
例えば、アドラーは幼少期の死に近い体験から医師を目指します。
クラスで運動がダメでな人は勉強で成績を伸ばすようになる。
アドラー心理学では劣等感こそが人を成長させると考えられています。
いかがだったでしょう?
面白くてよくわかる!アドラー心理学
是非、書店で手に取ってみてください。